評価を高める「企画書・計画書」文章表現のコツ【読みやすい文章の書き方】

企画書や計画書を作りたいのですが、伝えたい内容をうまく文章に表現できません
文章表現が苦手な方のために、企画書や計画書を書くときの文章表現のコツを解説します。ポイントは、求められている内容の理解と、文章の型です。

ナカムラリョウ

1.企画書・計画書に求められているものは?

下の図は、あらゆる企画書・計画書に求められる内容をあらわした全体像です。順番に解説していきます。

1−1 現状と「あるべき姿」

左には「現状」そして右には「あるべき姿」が配置されています。

企画書や計画書では、「現状」からなにか行動をして「あるべき姿」にたどりつくことを示す必要があります。

 

1−2 方針・目標・プラン

企画書や計画書では、「現状」「あるべき姿」それぞれに対して、

  1. どういった方針で運営している(していく)のか、という「方針
  2. どういった目標を目指している(していく)のか、という「目標
  3. どういった計画で進めている(していく)のか、という「計画

を示す必要があります。

1−3 問題・課題

企画書や計画書では、「現状」から「あるべき姿・ありたい姿」にたどりつく上で障害となる問題」「課題」を示す必要があります。

 

1−4 解決策とその効果

企画書や計画書では、問題・課題の「解決策」と、それを実行したことによって起こる「効果」について示す必要があります。

 

企画書・計画書は、こうした全体像の中から、求められている内容をひろって書いていく必要があります。

ナカムラリョウ

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2.あなたの文章が伝わらない「4つの理由」

全体像を意識して企画書や計画書を書いたけれど、それでも伝わらない文章には次のような4つの表現上の問題点があります。

1.題意や意図、質問に忠実でない

質問の意味目的がしっかり捉えられておらず、求められていることに対して正しく答えられていない。

 

2.因果関係が不明確

提言や問題提起の根拠が不明確なため、説得力がない。

 

3.切り口が不明確

多面的に捉えられておらず、結果として内容のボリュームが不足している。

 

4.キーワードが意識されていない

「キーワード」が用いられておらず、ながながとした文章となり質が不足している。

じゃあどうすればいいですか?
この逆を意識すれば、伝わる文章表現ができあがりますよ!順にみていきましょう。

ナカムラリョウ

3.伝わる文章表現のコツ

3−1 題意や意図、質問に忠実に答える

企画書・計画書を書くときには、その書式によってさまざまな見出しや質問がありますが、意図に忠実に答えることが必要です。

 

 

たとえば「方針・目標とプランについて記してください。」という設問があったとき、あなたはどう書きますか?

この場合は「方針」「目標」「プラン」について記すのが正解です。

 

方針とその理由」が求められているのに対し、「方針」と「その理由」、そして「効果」や具体的な「実施内容」まで書いてしまう→書きすぎ

問題点と改善策」と「その効果」が求められているのに対し、「改善策」と「その効果」だけを書いている→足りない

要求されている内容や条件を正しくとらえることができなければ、自分の知識や思いを勝手に展開してしまいます。これだと、どんなに素晴らしい内容でも、高評価は得られません

 

設問の意味を正しくとらえる

・この質問はなにを求めているのか?(質問の内容

なにとなにを求めているのか?(質問の個数

いつからいつまでの時点のことを要求しているのか?(問われている時期

設問の意味や目的を、正しくとらえましょう。

 

ナカムラリョウ

また、ことばの意味をしっかり理解しなくては書けません。企画書や計画書を書くときによく出てくることばの意味をいくつか確認しておきましょう。

①目的:目標:方針:手段

現状からあるべき姿にたどりつこうとするとき、

  • 目的:成し遂げよう、実現させようと目指す事柄・あるべき姿抽象的
  • 目標:目的を達成させるために設けた目印数値を用いて具体的に
  • 方針目指す方向、物事や計画のおよその方向
  • 手段:なにかを実現させるためにとる方法、手立て

 

と考えます。目標に「数値」が入っていないことが多いので、気をつけましょう。


②計画

計画とは、現状からあるべき姿に到達するための道筋です。
道筋は「手段」とあわせて「時期」を明確にすることが必要です。

夏休みの宿題の計画を思い出してください。
やること手段)と、いつやるか時期)を計画しませんでしたか?

この「時期」が入っていない「計画」をよく目にします。
計画にはかならず時期を入れてください。


③問題:課題

なんとなく混同してしまいがちですが、この2つには明確な違いがあります。

  • 問題望ましい状態と、現状との「差」のことで、解決すべきもの
  • 課題達したい姿と、現状との「差」のことで、達成すべきもの

つまり「問題」は過去と今との比較、「課題」は今と将来の比較です。

 

3−2 因果関係を明確にして書く

つづいて、因果関係についてです。

①因果関係が必須

根拠のない持論の展開」が、説得力を削いでしまっている文章を多くみます。
根拠が有るか無いかが、企画や事業が必要か不必要かを問うすべてなので、因果関係のある文章を書くことが必要です。

(×)若者は、洋服を「安かろう悪かろう」の使い捨て感覚で着ます。

(○)若者は、ファストファッションが流行しているように、洋服を「安かろう悪かろう」の使い捨て感覚で着ている印象があります。

ファストファッションが流行しているように」とひとこと添えるだけで、根拠が増します。

 

②根拠のない文章は、自信のなさが「語尾」にあらわれる

「根拠の乏しさ」は「語尾」に現れ、自信のなさにつながっているのが文章をみるとよくわかります。

根拠が明確であれば「〜である。」と言い切れるのが、自信がないときは不明確なため「〜であると思う。」という表現になっています。事実なのか、あなたの想いなのかをはっきりさせたいです。

重要な根拠が「〜だと思う。」だと、読み手に「本当?」と思われてしまいます。根拠となる情報を集めて、なるべく「〜である。」と言い切れるようにしましょう。

 

③あまりにもかけ離れすぎた問題は、根拠にならない

やろうとしている取り組みは、すごく身近な問題・課題についてのことなのに、世界規模の問題・課題を根拠にして書かれている文章があります。

世界では○○○○といった問題が起きています。だから私は△△△△をします。

世界で起きている問題と、やろうとしている取り組みは、本当に直接関係があるでしょうか?

起きている問題と、取り組み内容がどれほど関連しているかを意識しながら因果関係を考える必要があります。

 

ナカムラリョウ

このように、因果関係のある文章を書くには少し慣れが必要です。まず最初は、因果関係のない文章にならないように「文章を型で書く」ことをおすすめします。

 

重要:「文章の金型」
  1. ◯◯◯◯のため、△△△△を行い、◇◇◇◇をする。
  2. △△△△することが望ましい。その理由は◯◯◯◯である。
  3. 現状は◯◯◯◯である。 ◇◇◇◇を実現するためには △△△△が必要である。

◯◯◯◯=環境条件、背景、理由  △△△△=方針・戦略・手段など具体策  ◇◇◇◇=効果・目的

この表現を身につけると、自然と因果関係のある文章を書くことができ、また根拠がない場合は「根拠を探す」ようになるのでとても便利です。

 

3−3 切り口を明確にして多面的に書く

お店が採る戦略とその理由」というテーマで、次の2つの文章を比べてみましょう。

当店は、比較的ゆとりのある世帯をターゲットとした、高級品専門のスーパーマーケット戦略を採用する。

その理由は、当店は、住宅開発がすすみ団地・マンション等が増加する立地に出店しており、生活にゆとりのある住民も多い。また、日用品を揃えた店舗が多数出店しており、大手スーパーも自店エリアに出店の予定がある。さらに、当店は安売り販売を行なってきたため、利益率が18%まで低下し、売上高も減少してきたためである。

当店は、「比較的ゆとりのある世帯」をターゲットとした、「高級品専門のスーパーマーケット戦略」を採用する。

その理由は、立地面では、住宅開発がすすみ団地・マンション等が増加する立地に出店しており、顧客面では、生活にゆとりのある比較的高所得である住民も多い。しかし、競合面では日用品を揃えた店舗が多数出店しており、大手スーパーも自店エリアに出店の予定がある。さらに、当店は価格面で安売り販売を行なってきたため、利益率が18%まで低下し、売上高も減少してきたためである。

切り口を明確にすることで「これから何について述べようとしているのか」を事前に示してから、その内容について述べると読み手も心構えができます。

 

多面的に書く上では「◯◯面では…」というフレーズが便利です。

◯◯面では…」と書き出すと、必然的にほかの「◯◯面」はないかな?探すようになり、結果的に多面的な内容の文章を書くことにつながります。

 

3−4 キーワードを用いて書く

つづいて、次の2つの文章を比べてみましょう。

①メンバーが誰でも同じように作業でき、同じものを作れるようにする。

②作業の標準化を行う。

①とほぼ同じ意味の文が、キーワードを用いることで②のように表すことができます。

これによって文章が引き締まり、限られた記載スペースの中で余裕が生まれるため、他の内容にも触れることができます。

 

キーワードを使うことで「らしさ」を表現します。

ただし、キーワードの詰め込みすぎや、専門用語の羅列はかえって伝わりにくい内容となるため、適量を意識しましょう。

4.まとめ

ナカムラリョウ

企画書や計画書を書くときの文章表現のコツを解説してきました。

ポイントは、全体像の中から求められている内容を理解して書くこと文章の型を用いて書くことです。

因果関係のきちんとした文章を作れることは、一生の財産となりますので、しっかり身につけられるといいですね!

 

ベストセラーになった「伝え方が9割」という本では、こうした文章表現についての技術が、わかりやすく解説されています。

特に「まんが版」はサクッと読めて、一生の財産となる文章表現の仕方について勉強できるのでおすすめです。

まんがでわかる 伝え方が9割 [ 佐々木圭一 ]

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