【8講目】お店の売上を上げたい時は、価格にとことんこだわろうという記事では、商品やメニューの価値を決める「価格」について、
・価格決定の重要性
・価格競争をなるべくさける
・価格の決め方
・価格の見せ方
について、事例を交えて解説しました。
まだ読んでない方は、ぜひ読んでくださいね。

さてこれまでの8回の講座を通して、さまざまな取り組みをお伝えしてきました。
ナカムラリョウ
まずお客さんにメッセージを適切に届けて知ってもらい、お客さんはお店に一度足を運んでくれましたね。
そして価格やメニュー・レイアウトなどお店の改善をして、一度買い物や食事をしてくれました。
下の「お客さんの頭の中」の図でいうと、いちばん右までお客さんがたどり着いた状態です。
このせっかく「買う」までたどりついたお客さん、あなたの店に「また来よう」と思ってくれていますでしょうか?
今回は、そんなこれまでの取り組みを資産に変える「リピート対策」についてです。
売上は新規もリピートもまったく同じ
あなたは常連さんに気を配ってますか?
実は多いのが、新規のお客さんを集めることにばかり力を注いで、せっかく来てくれたリピート客・常連さんへの対応がおろそかになっていること。
でも、お店の売上や利益を考えると、新規のお客さんも常連さんも同じひとりのあなたのお客さんで、同じ売上なんです。
そして、新しいお客さんを獲得するには、既存のお客さんの5倍のコストがかかるという「1:5の法則」というのがあります。
まったくお店のことを知らない「新規のお客さん」に時間やお金をかけるより、一度来てお店のことを知っているお客さんにかけたほうが、断然効率がよいのです。
まずは、このように考え方の転換をしなくてはいけません。
リピート対策は、2回目の来店が重要
一度あなたのお店に来てくれたお客さんが、また次に来てくれるかどうかの確率は、一般に次のように言われています。
2回目の来店1回目の来店に満足したとき、次にまた来店してくれる確率→25%
3回目の来店1回目・2回目の来店にそれぞれ満足したとき、次にまた来店してくれる確率→80%
つまり、2回目の来店にいかにつなげられるかが、リピート対策の最も重要なポイントになるのです。
もっとも簡単なリピート対策
リピート対策というと「クーポン」や「ポイントカード」などが思い浮かびますが、もっとも簡単で効果のあるリピート策は、
・絶対また来てくださいね
・次は◯日に来てくださいね
と声かけをすることです。ポイントは、本気で言うことです。
「またお越しくださいませ〜」じゃなくて、本気で伝えること。
そのお客さんは次に◯日に来た方がいい、と思ったらそれを伝えること。
ただそれだけで、間違いなくリピート客は増加します。
ポイントカードの効果は果たして?
せっかくなので、ポイントカードにも触れておきましょう。
あなたの財布の中にも、ポイントカードは入っていますか?そのポイントカードを見てみてください。
参考までに、下のサンプルをご覧ください。
・300円につき1個スタンプ
・発行月の翌月から6ヶ月の有効期限
・スタンプ22個で500円引き
さてこれ、リピート対策になっていますか?
なんだか、スタンプ貯めるの大変そうじゃないですか?こういうスタンプカードって、財布を整理するときに真っ先に処分されてしまいそうですね。
では、これはどうでしょうか?
・1回の来店につき1個スタンプ
・有効期限なし
・スタンプ2個で特典
いかがですか、これならもう1回くらい行ってみてもいいかも?と思いませんか?
このお店は「2回目の来店の重要性」がわかっているお店です。
このように、同じポイントカードでも有効に機能するものと、そうでないものがあります。ポイントカードは発行の目的を明確にした上で活用したいですね。
ポイントカードの特典は「強力なおまけ」をつけることで、お客さんに覚えてもらう効果も期待できます。
◯◯円値引き、くらいじゃまったくインパクトがありません。また安易な値引きは、収益を圧迫するだけなのでおすすめしません。
取り組みを資産として蓄積するということ
この売れる店づくり講座では「3講目」にお客さんはすぐにあなたのことを忘れてしまう、という話をしました。
そして「6講目」では日々の積み重ねで信頼を高めよう、という話をしました。
たとえば「テレビに取材されました」「新聞に掲載されました」というのは信頼の積み重ねにつながる取り組みのひとつですが、見た人はそんなこともすぐに忘れてしまいます。
ですから、その時だけで終わりにするのではなく「お店に掲示する」とか「メニューブックで紹介する」とかしながら1回の取り組みが単発で終わらないように「資産化」させていかなくちゃいけないんですね。
来店してくれたお客さんとSNSでつながりましたか?そのSNSで、信頼を積み重ねる取り組みを発信していますか?
ホームページは持っていますか?まだもってないんですか?ホームページに、過去の色々な取り組みが掲載されて、蓄積されていますか?
こうした日々の継続した活動が、リピート対策にもなり、そして新規のお客さんを呼ぶことにもつながるのです。
おつかれさまでした、次はいよいよ最終回です!
ナカムラリョウ
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