【5講目】お店の売上を上げたい時は、競合を知ろうという記事では、お客さんが自分のお店を選ばずに、他のお店にいってしまう理由をしっかりと把握して活かすために、
・競合相手の見つけ方
・商圏内の競合を知るツール
・競合店視察のポイント
を解説しました。
まだ読んでない方は、ぜひ読んでくださいね。

ナカムラリョウ
さて、この10回講座もいよいよ折り返し地点。
これまでの講座の中に、お店の売上アップの具体的なアイデアは出てきましたか?
まずはちいさなことでも、ひとつずつ取り組んでみてください。大切なのは、行動を起こすことですからね!
ではどんどんまいりましょう、6講目のスタートです。
目次
お客さんの頭の中(3回目)
またまたおさらいです。
お客さんがなにか商品を買ったり、サービスを選ぶときには、下の図のこういった順番で頭の中で無意識に考えています。あなたもそうです。
この「比べる」の中には、値段や品質などさまざまな「比べる要素」がありますが、
・このお店(この商品)よく知らないけど、本当に大丈夫?
というお客さんの不安が、入店や購入をさまたげる要因になってしまうことがあります。
この不安を解消するための「信頼性」について解説していきます。
クチコミの原理
あなたは、こんな経験ありませんか?
・テレビで著名タレントがおすすめしていたから、お店に行ってみた・商品を買ってみた
・信頼している友人にすすめられたから、お店に行ってみた・商品を買ってみた
これらは、まさしく「クチコミ」と言われるものです。「売上アップ講座・3講目」でお伝えしたように、クチコミはお客さんがお店を検索するときのとても重要な基準です。
でも、まったく知らない・興味もない誰かに、お店や商品を勧められたところで、それじゃ行ってみよう!となるでしょうか?
ならないですよね?
口コミっていうのは、自分が信頼している人から勧められたから、試してみようと思うわけです。
自分発信は、信頼向上にはつながらない
本当に自信があるときは、自分で声を大にして「これいいよ!」とおすすめしたいのが本音です。
でも、自分のことばでそれを発信したところで、それはただのひとりよがりの宣伝。クチコミほどの効果は見込めません。
なんとか、信頼できる他の方から発信してもらえないだろうか?
そんな時にとても効力を発揮するのが、マスコミやメディアへの掲載です。
マスコミ・メディアへの情報発信
しかしどうやったら、マスコミやメディアに取り上げてもらうことができるのでしょうか?
頑張っていたら、いつか一方的に取材の連絡がくるので、しばらく待っていましょうか?
そんな機会を待っていたら、あっという間に一生が終わってしまいます。
そうではなく、マスコミ・メディアに対して「自分から」情報発信をするんです。
プレスリリース
新聞やテレビなどのメディアに取材してもらう方法のひとつに「プレスリリース」を作成して送る、という方法があります。
プレスリリースとは、お店や商品を紹介してメディアに取材してもらうために出す、お手紙です。
A4一枚ほどの用紙に、お店や商品について「取材して記事にしたくなるようなネタ」を書いて届けることで、記者に取材にきてもらい、記事を書いてもらう足がかりにします。
お手紙の内容「プレスリリース」は、メディアが求めている内容を届ける必要があります。
メディアが求めている内容
メディアが求めている内容は、決してお店や商品の宣伝ではありません。ですから単なるお店の宣伝など、お店だけが得をするような情報は、基本的に見向きもされません。
メディアは中立公正で、公共性の高い媒体として位置付けられています。
したがってメディアや記者が求めている内容は、
・話題性…だれかに話したい、注目を集めるような内容
・社会性…社会問題、文化、流行などに関するものや、社会性・公共性の高いもの
・新奇性…新しい話題、珍しい話題
こういった要素を満たしているものだと、報道する価値があるものとして、取り上げてもらえる可能性が高まるでしょう。
情報発信のしかた
プレスリリースは、FAX・メール・郵送などをしてもいいのですが「記者クラブ」に持って行って投函する、という方法があります。記者クラブは、たいていの主要都市に設置されており、プレスリリースを持っていくことで、1箇所で複数のメディアにまとめて情報発信をすることができます。
広報と広告の違い・留意点
こうした、メディアに取り上げてもらうことを目指した一連の活動を「広報」といいます。広報は、ふだんなじみのある「広告」とは、次のような違いがあります。
目的 | 広報 | 広告 |
コスト | ◎コストがかからない | ×多くのコストがかかる |
知名度向上 | ◎知名度向上につながる | ×見てもらえないことも多い |
信頼性向上 | ◎信頼性向上につながる | ×信頼性向上にはつながらない |
発信情報 | △意図しない内容で発信される可能性がある | ◎意図した情報を発信できる |
掲載確実性 | ×取り上げられるかわからない | ◎掲載メディアを選べる |
売上への影響 | ×売上向上につながるとは限らない | ◎発信内容次第で買い物に結びつく |
気をつけたいのは、広報は「必ず売上にすぐつながるわけではない」という点と、「意図しない内容で発信される可能性がある」という点です。
具体的なプレスリリースの作成方法と、広報活動のしかたについては次の記事で解説します。
→(記事予定)PR入門
掲載後の取り組み
メディアに掲載されたら、めでたしめでたし。でも、それで終わりではありません。
掲載されたという事実を、お客さんに知ってもらう必要があります。店内で掲示・放送したり、SNSで発信したりして、効果を最大にできるようにしましょう。著作権には気をつけてくださいね!
信頼性の向上は、日々の積み重ねがあってこそですね。
ナカムラリョウ
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