ナカムラリョウ
この全10回講座では、お店の売上が上がらないと悩む経営者や、起業・創業まもないビジネス初心者が売上をアップさせることを目指すための講座です。
と思うかもしれませんが、売上を上げる方法に近道はありません。
ただ、この全10回の講座を読んで実践し終わったときには、必ずあなたなりの売上を上げる方法にたどりつくことができます。
それはそうでしょう。だからまずは、この「1講目」だけをしっかり読んでください。
そして、もしかすると自分でもできるかもしれないなと思ったら、ひとつずつ次に読みすすめていってみてください。
全10回の講座を読み終わったとき、霧が晴れたかのように、みなさんのやるべきことはスッキリ明確になっているはずです。
ナカムラリョウ
あなたのお客さんってだれ?
そんなこと思っていませんか?
たしかに、お客さんになりうる人は、日本中、いや世界中に存在しています。
でも、全員があなたのお店を選んでくれるわけではありません。あなたのお店を選んでくれる「お客さん」には、限りがありますよね。
お客さんとは、お金を払ってくれる人です。
あなたの商品やサービスに価値を感じ、その感謝の対価として「お金」をいただくのが商売で、それを払ってくれるのがお客さんです。
お客さんがお金を払うのは「得られる価値」が「払う対価」よりも大きいときです。
いつもお店に顔を出すけど、話だけして帰る人、ただで何かもらおうとする人、すぐ安く値切ろうとする人。こういう人たちは、あなたの価値を正当に評価していない、つまりお客さんじゃないんです。
そしてビジネスは、この不等号のしくみを作り、それを維持し続ける活動ともいえます。
だから、みなさんはお客さんである「誰か」に選ばれ続けるために価値を提供する努力をしつづけなくてはいけないんですね。
あらためて、お店をはじめたときのことを思い出してください。
誰にきてほしいと思いましたか?誰をしあわせにできると思いましたか?
そもそもそんなことなんか考えず、自分の腕はだれかが評価してくれるはず、誰かがみつけてくれるはずだ、と思ってはじめましたか?
この「誰かをしあわせにできる」の「誰か」を自分で明言できない商売は、長続きしないのです。
センスだけで乗り切れる?
「センス」を磨けば売上があがるから大丈夫!と思うかもしれません。
たしかにセンスがよい、つまり「直感」がお客さんのニーズの大多数をとらえることのできる人もいるでしょう。
でも、あなたはそれができていないから売上に悩んでいるはずです。
またセンスはいずれ「ずれてくる」こともあります。
センスを磨くことは、場数を踏んでまずは成功を体験すること。
その成功体験の場数を踏むためにも「誰か」を明言できることが大切なのです。
それでお客さんがイメージできる?
「誰か」と言われても、いろんな切り口があります。
よくあるのは「◯◯代男性」「◯◯代女性」など年齢や性別を基準にしたものとか、「◯◯地域に住んでる人」「◯◯出身の人」など、地域を基準にしたものですね。
でも果たして、それでお客さんがイメージできますか?
例えば、「イギリス・ロンドン在住」「69歳・妻と2人の子供有り」「富裕層(総資産10億円以上)」という条件で、人物をイメージしてみましょう。
もっと良い事例を探していますが、ひとまずはこれで。
ペルソナ作らないとターゲットの具体像がチーム内で揃わないこともある。教えてもらった事例で。ターゲットセグメント情報が同じ2名、果たして同じプロダクトの顧客になりえる?
イギリス・ロンドン在住
69歳・妻と2人の子供有り
富裕層(総資産10億円以上)チャールズ皇太子とオジー・オズボーン pic.twitter.com/06KBgzt2n2
— Shunsuke Kawai (@SHUN_macher) April 5, 2019
この2人、いずれも先ほどの条件に当てはまっているそうです。
同じ基準でも、こんなに違いがあるんです。
だから、ここで考える「誰か」は、みんなが共通して同じような人を頭の中に思い描くことができるくらいまで、具体化してください。
具体化する上でヒントになるように「お客さん具体化シート」を用意しました。このシートは、お客さんを具体的にイメージする時に考えたい項目を、シートにまとめたものです。
お店に来るお客さんのこと思い出しながら、このシートを埋めてみてください。
- そのお客さんがお店にくるのは、どんな時ですか?またその時は、だれと一緒にきますか?
- そのお客さんは、なにか解決したい悩みや問題があるから、あなたのお店にきたんですよね。その解決したい悩みってなんでしょう?
- そしてそのお客さんは、お店にきたらどんな状態になって帰りたいと思いますか?そのために、お店に求めていることはなんですか?
とある飲食店をモデルに「お客さん具体化シート」を作成した参考例です。
ここに書く内容は、まだ正確である必要はありません。まずはあくまでも人物像をイメージするために「こんな感じかな?」という内容を埋めていってください。
また、シートにあるイラストの人物のうち、その人にいちばん近いと思われる人に「◯」をつけてみてください。
「お客さん具体化シート」のよくある質問
うちのお店のお客さんは、ひとりじゃないので、ひとつに絞りきれません。
みなさんのお店にとって、お客さんとなる人物像はひとりではないかもしれません。その場合は「お客さん具体化シート」を複数枚用意して、それぞれ考えてみましょう。
グループで来るお客さんが多いのですが、どのように考えたらいいですか?
たとえグループで来店するとしても、来店すると決定しているのは、そのうちのひとりです。そのひとりについて考えてみてください。
そのお客さんに価値を提供する努力してる?
あらためて、記入した「お客さん具体化シート」を見ながら考えてみてください。
あなたはそのシートに書いたようなお客さんに選ばれ続けるために、価値を提供する努力をするんですよね?
ところであなたのお店や商品・サービス、その努力を実際どのくらい出来てますか?
もっというと、そのシートに書いたようなお客さんがどんなことを望んでいるか、どのくらい理解していますか?
ちぐはぐじゃありませんか?
お客さんが求めていることと、そのお客さんに価値を提供しようと努力している内容が、一致していないんじゃないでしょうか?
それが、お店の売上が上がらない根本の原因です。
でも悲観することはありません、原因はわかりました。
つまり、お客さんが求めていることと努力の内容が一致していれば、売上を上げられるんですよ。
いかがですか、ちょっとできる気がしてきませんでしたか?
商売っていうのは、適切なお客さんに、適切に価値をとどける、ただそれだけの活動なんです。
ナカムラリョウ

コメントを残す