ナカムラリョウ
しかし、誤ったつくり方をしてしまうと、せっかくの集客効果も機能しなくなってしまいます。
集客に効果のある看板やファサードなどの店外装飾のつくり方について、そのポイントをお伝えします。
目次
1.店外装飾は集客に最も有効
お店の集客に最も重要で、かつ有効な方法は「看板」「ファサード」など「店外装飾」でしっかり伝えることです。
日本政策金融公庫の調査によると、お店を知る方法としてもっとも多いのは「お店の前をとおりがかって」という回答でした。
つまりチラシよりもインターネットよりも、お店選びの基準として看板が最も有効だということです。
それに、はじめてのお店に入るのは、お客さんにとって勇気のいること。
ナカムラリョウ
お店に入る前に、何を売っているかがわかった方が、お店に入りやすいですよね。
まずは集客する上で、店舗外観の重要性をしっかり認識しましょう。
2.条件で変わる看板の種類・設置場所
お店の前を人々が通りがかるといっても、立地によってさまざまな条件が考えられます。
たとえば店の前を車で通りがかる人が多いか、徒歩で通りがかる人が多いか。
店舗の近くに信号があるか、ないか。
まわりに他の店や建物があるか、ないか。
そうしたさまざまな条件に合わせて、適した看板の種類・設置場所を検討する必要があります。
2−1.看板の7秒ルール
人は一定速度で動いている時、目的地の最低7秒前までにそれを認知しなければ、スピードをゆるめて入店するという行動がとれずに通り過ぎてしまう「7秒ルール」というのがあります。
7秒とは「徒歩」の場合約15メートル、「自動車」の場合約80メートル前から「何のお店なのか」を認識してもらえなければ、たとえニーズがあったとしてもお店を正しく認識できずに集客効果にはつながらないということです。
2−2 さまざまな看板の種類
看板には次のようにさまざまな種類があり、それぞれ用途によって使い分けられています。
①パラペット看板(ファサード)
店舗の入口上部に掲げる看板で、お店の顔となる看板です。
②壁面看板・ポールサイン
お店の壁面に設置したり、支柱を立てて設置する看板です。比較的大きいサイズで高い位置に設置されるので、車の中や遠方からでも認識しやすい看板です。
③突出看板
壁面に対し垂直に突き出す看板です。歩いていく先の視線に看板が設置され、事前にお店を見つけやすくなります。
④野立看板
屋外に立っている看板の総称で、駐車場案内のような誘導に用いる場合もあります。
⑤スタンド看板
屋外におく、移動可能な自立式看板です。壁面看板や突出看板などで集客したお客様を、最後のひと押しで入店に導くための看板です。
3.集客効果のある看板設置のポイント
集客に効果がある看板をつくるためには、次の条件を満たすようにさまざまな種類の看板を組み合わせる必要があります。
3−1 設置場所・向き
まずは7秒ルールにもとづいて考えましょう。
お店の近くに設置する看板は、お店周辺を徒歩で回遊するお客さんには効果がありますが、車などである程度スピードを出して移動するお客さんの視認性は高くありません。
また店舗の真正面につけた看板は、交通量の多い幹線道路などではほとんど目につきません。
まずは誰にみてほしいのか、看板の目的を明確にしましょう。
3−2 文字サイズ
看板にとって一番大切なのは、見えるかどうかです。
人が判読できる文字のサイズは、自動車の走行速度を40km/hとし、見せたい看板から80メートル離れている場合、1文字20cm角程度の文字サイズが必要です。
看板までの距離 | 1文字の文字サイズ角 |
37m | 10cm |
15m | 4cm |
9m | 2.5cm |
1.5m | 1cm |
実際にはこの1.5倍〜2倍のサイズが視認効果が高いと言われています。
じゅうぶんな文字サイズを確保しましょう。
3−3 色
ガソリンスタンド、ファミリーレストラン、飲食店、家電量販店などチェーン店の多くは「赤」を基調にした看板が多くつかわれています。赤は活気や元気のよいイメージを与える色であり、夜道でもよく目立つ色として利用されています。
お店のイメージに合った色を用いることが基本ですが、街路樹の緑色に隠れてしまったり、積雪地域では冬の雪山に隠れてしまったりしては看板の意味をなしません。
季節や時間を問わず、なるべく目立つ色を使うようにしましょう。
3−4 記載内容(事例)
下の事例は、交通量の非常に多い幹線道路沿いにあるお店の看板です。
当初左のようだった看板を、右の看板に変更しました。
以前の看板には「店名」が大きく書いてありましたが、何を売っているかを看板でわかるように単純明快に変更しました。
この時も意識するのは7秒で興味をひけるかという「7秒ルール」です。7秒で理解し判断できる内容を記載しましょう。
また車で移動するときの視線の先に「他店の赤い看板」が入るため、特に夜は紺色の看板に目がいきませんでした。
そこで看板の色を赤く変更するようにアドバイスしました。
まとめ
事例のように、立地条件によって最適な看板の設置方法は大きく異なります。
看板は一度設置してしまうと、簡単にやり直しができません。事前に目的をよく考えた上で設置することが重要です。
ナカムラリョウ
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